
この記事は、複数の上場企業で役員を務め、企業経営と採用・人事評価に携わってきた筆者が、役員の本音を交えながら解説します。
転職回数だけで評価することはない
結論は、転職の回数だけで評価することはありません。
プロスポーツと同じように内容で評価を行います。なるほどそれは意味のある転職で理由も納得できる、ということになれば、問題にはなりません。プラスに働くこともあると思います。
現スタンダード上場企業の取締役をしていた時に、エージェントから積極的な推薦を受けた候補者の方が40代前半でポジションも高く能力的にも問題なさそうだったのですが、経験がその1社のみでした。40代で1社経験は当社では辛いのではないか(40代で1社経験の場合は、その会社のやり方や考え方が染みついており、多様性に対する適応が出来ない可能性を考えます(1社の経験を基準に事象を判断するしかなくなる可能性が高いと推察します、それなりのポジションで採用する場合は、判断に対する影響が大きいので1社だけの基準では判断の質に問題が出るとの評価です))との判断でお会いする前に見送りました。転職回数が少ないことが不利に働く場合もあります。
では、どのような(連続した)転職がNGか
大きくは、2つあります。
ひとつ目は、あまりに期間が短い転職が連続していることです。在職期間が半年程度の転職が3回続いている等がそれにあたります。自分で判断したのであれば1年程度は続けて欲しいな、という採用側の企業の想いはあります。今回も何らかの理由で期間が短いのではないかとの推測をします。エージェント経由の場合は、エージェントにお金を支払う必要もあります(通常は3ヶ月経過後等)、入社後の立ち上がりに多少時間を要します、採用で当社の人が動くコストもあります。その中で半年以内で辞められると収支はマイナスになります。避けたい事象です。
もうひとつは、同じ理由でいつも転職している場合です。同じ事象が繰り返し現れる場合は、本人側に原因が内在する場合が多く、当社でもまた同じことを繰り返すのではないかとの推測が成り立ちます。つまりは、自分自身の何らかの課題を克服していない可能性が大きいということになります。
力はあるかもしれないが、その力を十分に発揮できない傾向がある程度明らかな場合は、採用に踏み切ることは出来ません。
評価できる転職とは
転職した場所でひとつの仕事を完結できていることが重要です。
期待されたタスクをやり切った、大きなプロジェクトを成功裏に完結させた、スキルや能力を手に入れた、等々、自分にも周りにも意味があることを何らかの形で残すことが出来た。そのようなキャリアを構築する傾向のある人は当社を辞めて次に行く場合でも、ここで何か意味のあるものを残してくれるだろうとの推測が成り立ちます。必ず成果を出して次に行く転職は評価することが出来ます。
成果を出すためには、自分自身の成長や人間関係の調整、ストレスのコントロール等々、組織の中で物事を発展的に対応し成果につなげるための考え方や技術、及び実行力が求められます。それが出来ている人は転職回数に関係なく、求められる人材と言えます。
まとめ
上記から分かるように、この人はここで成果を出せるか、が最大の命題です(正直、転職回数はあまり関係ありません)。
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